Crédits : クロード・モネ 《セーヌ河の日没、 冬》1880年 ポーラ美術館 モネが終の住処を構えた、パリ近郊・ジヴェルニーの朝の光に合わせて設定された展示室の照明。この4月から開催されている『モネ―光のなかに』展では、自然光に限りなく近づけた照明で、モネが見た景色を共有できるような工夫がなされている。ジヴェルニーの朝9時頃の明るさに調整された照明は、モネが描いた繊細な世界を鮮明に映し出す。そして12月、照明がほんの少し暗くなるわずかな瞬間、私たちはまるで魔法にかかったような不思議な体験をする……特別企画『マジック・アワー ~モネと歩く夕暮れ~』では、会場が3分間、ジヴェルニーの夕暮れ時の状態になるのだ。《セーヌ河の日没、 冬》(1880年)《エトルタの夕焼け》(1885年)《国会議事堂、 バラ色のシンフォニー》(1900年)《ルーアン大聖堂》(1892年)どれも、夕暮れ時に描かれた作品だ。ほんのりしたバラ色の照明の中、これらの絵が立体的に浮き上がってくるような、いや、私たちが絵の世界に吸い込まれるような、美術館の中でしか体験できない「奇跡」が起こる。タイムマシンもワープ装置も、今の科学技術で実現するのは不可能かもしれないが、芸術の世界では可能だと知る。建築家・中山英之が手がけた会場の質感と色合いもまた優しく、心あたたまる。(Mika Tanaka)<展覧会概要>「モネ―光のなかに 会場構成:中山英之」会期:2021年4月17日(土)~2022年3月30日(水 )会 場:ポーラ美術館 展示室3ホリデー特別企画『マジック・アワー ~モネと歩く夕暮れ~』会期 : 2021年12月1日(水)~12月25日(土) (期間中は毎日開催)時間 : 12:00 /13:00 /14:00 /15:00/16:00会場:ポーラ美術館 展示室3内容:1日5回 毎時00分より3分間、「夕暮れ時」の照明に変更ポーラ美術館〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山 1285入館料:大人 1,800円、 シニア割引・65歳以上 1,600円大学・高校生 1,300円、 中学生以下無料※中学・小学生が授業の一環として観覧する場合、引率教員等の入館が一部無料。詳細は要問い合わせ※料金は消費税込み問い合わせ電話番号:0460-84-2111美術館公式サイト : http://www.polamuseum.or.jp
ポーラ美術館 ホリデー特別企画『マジック・アワー ~モネと歩く夕暮れ~』
投稿日 2021年11月26日
