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『ココ・シャネル 時代と闘った女』 Les guerres de Coco Chanel
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Crédits : ©Slow Production, ARTE France

『ココ・シャネル 時代と闘った女』
映画の冒頭で、15年ぶりに開催した1954年のコレクションのシーンが流れる。メディアに酷評されたこのコレクションについて、ナレーションはこう語る。「この闘い(une bataille)には敗れたけれど、人生の中の戦争(la guerre)に彼女は勝ったのだ」と。シャネルの笑顔がアップで映し出される。
「ガブリエル・シャネル、12歳、家政婦」。刃物の町として知られるティエールにこんな国勢調査の記録が残っている。母を病気で亡くした少女は、おばに引き取られ、家政婦として働くことで居場所をつくっていたのだ。愛に飢え、貧しさに暮らす彼女は、お針子として働く傍らキャバレーで歌い、23歳に、騎兵隊の将校だったエティエンヌ・バルザンの愛人となる……強気で挑発的。そんなシャネルが身に纏った鎧を外したとき、そこにはどんな素顔が見えるのだろうか。映画は決してそのことを語らない。が、私たちの想像力を刺激し、彼女の本質と向き合う場所へ連れて行ってくれる。第一次世界大戦と第二次世界大戦という、2つの大きな「戦争」を生き、女性をしばりつけていた古い価値観と「闘った」ココ・シャネル。「私にとってお金とは自由に他ならない」という言葉のとおり、彼女は、女性としては史上初の世界的実業家となることで、自由を手にした。でも、彼女が本当に欲しかったものは、愛し愛されることのほかにはなく、自由とはそのための手段だったのではないかと感じる。「No.5」が誕生してから100年。世界で最も売れたこの香りに、彼女を知る手がかりがあるのかもしれない。(Mika Tanaka)
監督:ジャン・ロリターノ
出演:ココ・シャネル、フランソワーズ・サガン ほか
ナレーション:ランベール・ウィルソン
2019年/55分
 
Les guerres de Coco Chanel documentaire de Jean Lauritano narré par Lambert Wilson; 2019, France, 55 min
 
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