『ローズメイカー 奇跡のバラ』 La fine fleur
JPEG - 90.5 kb
Crédits : THE ROSE MAKER © 2020 ESTRELLA PRODUCTIONSFRANCE 3 CINÉMAAUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINÉMA

『ローズメイカー 奇跡のバラ』
 
父と母に見捨てられて育ち、前科 者となった青年がいる。名前はフレッド(メラン・オメルタ)。格安の賃金で雇われたバラ園には、才能はあれど世渡り下手のオーナーがい た。彼女の名はエヴ(カトリーヌ・フロ)。父親譲りの才能と努力で新種のバラを生み出し数々の賞に輝いたエヴだが、そんな栄光も数年 前から巨大企業のラマルゼル社に奪われ、父亡き今、バラ園は倒産寸前となっていた。気難しい性格からか、結婚せず子供もいない。育種 家としてのエヴの誇りとフレッドの親の愛を乞う思いは、不思議な化学反応を起こし始める……エヴは、仕事に夢中で恋とは無縁のまま年を 取ってしまった女性。恋多き女性ではなく、ちょっぴり情けなさが漂う感じの女性を可愛く魅力的に撮り上げたのは、ピエール・ピノ監督。本 作の完成を楽しみにしていた彼の母は撮影中に体調を崩し、帰らぬ人となった。「母に捧ぐ」と記されたこの映画は、ピノ監督が示した世界中 の母親たちへの敬意のあらわれなのだろう。
社会からはみ出し、負け組だの敗 者だのと呼ばれがちな登場人物たちが手を取り合い、最強の関係を築き上げていく。そんな展開を追うのも気持ちいいけれど、バラ園の四季折 々の景色を愛でることができることがまた嬉しい。映画館の中にバラの香りが漂ってくるような心地よさに、感謝。(Mika Tanaka)
 
監督:ピエール・ピノー
出演:カトリーヌ・フロ、メラン・オメルタ、マリー・プショー、オリヴィア・コート、ファツァー・ブヤメッド、ヴァンサン・ドゥディエンヌ
2020年/フランス/96分
 
La fine fleur de Pierre Pinaud avec Catherine Frot, Vincent Dedienne, Olivia Côte, Marie Petiot, Melan Omerta, Fatsah Bouyahmed; 2020, France, 96 min
qrcode:http://franc-parler.info/spip.php?article1490