『アンティークの祝祭』 La dernière folie de Claire Darling
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Crédits : © Les Films du Poisson - France 2 Cinema - Uccelli Production - Pictanovo

『アンティークの祝祭』

 
 自分の人生が終わりに近づいていることを悟ると、人はどのような行動をとるのだろうか。70年以上におよぶ人生を生きてきたクレール(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、薄れゆく自分の記憶に気づいていた。もう、自分の体の中につなぎとめておくことができないことも。
 ルイ15世の時代の象の置き時計、繊細な動きのからくり人形、重厚な肖像画……自分の生きた証にも等しい高価なアンティークをすべて手放そうとするクレールを、遠くから案じる女性がいた。クレールの娘マリー(キアラ・マストロヤンニ)の幼い頃からの友人、マルティーヌ(ロール・カラミー)だ。マルティーヌは20年前に家を飛び出したマリーに連絡を取り、母のもとへ呼び戻す。真っ白な髪のクレールと、人生に疲れた表情のマリー。20年という時間は二人に平等に降り注いできたけれど、二人の間にある溝は溝のまま、変わらずに横たわる。母と娘を、実の母娘であるカトリーヌ・ドヌーヴとキアラ・マストロヤンニが演じるこの映画には、リアルとファンタジーの境界線をふわふわと漂うような浮遊感がある。まるで香水のように「憂いをまとう」二人に、女優の本質が透けて見える気がする。(Mika Tanaka)
 
監督・脚本:ジュリー・ベルトゥチェリ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ キアラ・マストロヤンニ
2018年/94分
 
La dernière folie de Claire Darling de Julie Bertuccelli avec Cattherine Deneuve, Chiara Mastroianni, Alice Taglioni, Samir Guesmi; 2018, France, 94 min
 
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