Crédits : © Incognita Films - TF1 Droits Audiovisuels. 『子どもが教えてくれたこと』映画に出演するのは実在の子どもたち。みんな何かしら病気を持っている。アンブルの病気は、動脈性肺高血圧症。命綱のリュックサックを肌身離さず背負っている。カミーユは神経芽腫(骨髄)。小児がんの一種だ。テュデュアルは左右の目の色が違う。3歳のときに行った手術が原因という。イマドは腎臓に障害があって、腹膜透析をしている。シャルルは肌がとても弱い。皮膚がはがれたり水泡ができたりする病気(表皮水泡症)で、体を包帯で覆っている。みんな遊びたい盛りの子供たち。彼らは、自分の病気と向き合い、現状を理解しながら、自分たちの人生を生きる。教育映画でもなく、お涙頂戴でもなく、アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン監督は、「今という瞬間を楽しむ」子供たちに寄り添う。「泣いていたかと思うと次の瞬間は笑っている。現場では、子どもが大人をリードしてくれました」とジュリアン監督は振り返る。悲しいときは悲しみ、楽しいときは楽しむ。自分の気持ちに正直に向き合う子どもたちから、私たち大人は多くのことを学ぶ。ジュリアン監督自身もまた、病気で2人の子供を失っている。「つらいことも多くありましたが、発見することも多かった。その発見を皆さんと共有したいという思いで映画をつくりました」。この声が、この映画が、天国の子供たちに無事に届きますように。(Mika Tanaka)Crédits : Anne-Dauphine Julliand © Mika Tanaka 監督:アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン出演:アンブル、カミーユ、イマド、シャルル、テュデュアル2016年/80分Et les mistrals gagnants documentaire d’Anne-Dauphine Julliand; 2016, France, 2016, 80 mn

『子どもが教えてくれたこと』Et les mistrals gagnants
