フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

Rédaction du journal:
Rédacteur en chef: Éric Priou
Rédaction: Karen, Mika Tanaka

La francophonie au Japon
Franc-Parlerフランス語圏情報ウェブマガジン フラン・パルレ
〒169−0075新宿区高田馬場1−31−8−428
1-31-8-428 Takadanobaba, Shinjuku-ku, 169-0075 Tokyo

Tel: 03-5272-3440
E-mail:contact@franc-parler.jp
http://franc-parler.jp

『告白小説、その結末』D’après une histoire vraie
© 2017 WY Productions, RP Productions, Mars Films, France 2 Cinema, Monolith Films. All Rights Reserved.

『告白小説、その結末』
ライターズ・ブロック・・・・・・物を書くことを生業にする人にとって、これほど恐ろしい言葉があるだろうか。書けない、筆が進まない、目の前には真っ白な紙(あるいは空白だらけのコンピューターの画面、だろうか)。人気小説家、デルフィーヌ(エマニュエル・セニエ)もまた、その状態にいる。次回作を期待される人気作家は、読者からの期待とアイデアが枯渇するスランプ状態のはざまで、苦しみに苦しみを重ねる。大ヒットとなったのは、母親との関係を綴った私小説。自分の成功のために家族を売ったのではと、デルフィーヌは自責の念をかくせない。そんな彼女を見透かすように、バッシングの手紙を郵送する読者もいれば、SNSでは、自分の名を名乗る複数のアカウント上で炎上が。そんななか、デルフィーヌは、「あなたのファン」と名乗る、頼もしい友人と出会う。彼女の名は”ELLE”、エル(エヴァ・グリーン)。同じくライターの仕事をしているという。講演の依頼、友人からのメール、インタビュー。デルフィーヌの創作の時間を奪う日々の「業務」を、エルが快く引き受け、デルフィーヌの代わりとなってさばいていく。デルフィーヌの心を自由に操り、いつしかエルは人気作家の座に居座ろうとするつもりなのだろうか?いや、エル以上にしたたかなのは、デルフィーヌではないのか?監督は、「女性同士の対立を描くのは、この映画が初めて」と語る、ロマン・ポランスキー。脚本に名を連ねるのは、「パーソナル・ショッパー」が記憶に新しい、オリヴィエ・アサイヤス。2人の女優の競演がもう、すごい!デルフィーヌの役をエヴァ・グリーンが、エルをエマニュエル・セニエが演じたら、それもまた面白そうだな、と想像するとわくわくしてくる。(Mika Tanaka)
 
監督:ロマン・ポランスキー
出演:エマニュエル・セニエ、エヴァ・グリーン、ヴァンサン・ペレーズ
2017年/フランス・ベルギー・ポーランド/100分
 
D’après une histoire vraie de Roman Polanski avec Emmanuelle Seigner, Eva Green, Vincent Perez, Josée Dayan; 2017, France, Belgique, Pologne, 100 mn
 
qrcode:http://franc-parler.info/spip.php?article1271