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戯曲『ヴェール』 “ Le Voile” ジョルジュ・ローデンバック
投稿日 2018年2月13日
最後に更新されたのは 2018年2月19日
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戯曲『ヴェール』
ジョルジュ・ローデンバック作
村松定史訳
Le Voile de Georges Rodenbach
森開社
 
 広い屋敷で暮らす青年ジャンのもとに、ベギン会が1人の修道女を派遣した。年老いた 叔母の身の回りの世話をするためだ。ギュデュルと名乗るその尼僧はもの静かで、にこやかで、細やかな気遣いでジャンの心を少しずつ潤していく。さりげない食卓での会話は、夫婦のそれとは違った親密さを帯び始める。ジャンが抱く熱い思いは恋なのか、信仰なのか……ベルギー生まれのこの作家の感性は、「フランドル地方のレースや銀細工に比肩する」とフランスの詩人、ステファヌ・マラルメ(Stéphane Mallarmé)に讃えられ、日本の小説家、永井荷風らに愛された。
この戯曲『ヴェール』(Le Voile) は、コメディ・フランセーズの舞台にベギン会修道女を登場させた、はじめての作品となった。ストイックな展開の中、繊細なレースの編み目からこぼれるように、若さと情熱と失望が見え隠れするさまがもどかしくも美しい。(Mika Tanaka)

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