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フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

Rédaction du journal:
Rédacteur en chef: Éric Priou
Rédaction: Karen, Shigehiro Kobayashi, Utako Kurihara, Rika S., Hikaru Taga

La francophonie au Japon
Franc-Parlerフランス語圏情報ウェブマガジン フラン・パルレ
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http://franc-parler.jp

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東京で上映されるフランス語圏映画Les films en français à Tokyo
投稿日 2018年1月31日
最後に更新されたのは 2019年2月22日

Ciné Switch Ginza 03-3561-0707
www.cineswitch.com/

上映中

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Crédits : © 2018 - Maneki Films - Wild Bunch - Arches Films - Gapbusters - 20 Steps Productions - RTBF (Télévision belge)

『バハールの涙』

ある女性代議士がテレビ番組で発言している。ISの人質になった女性たちを救いたい、救出が不可能であれば彼女たちを買い戻したい、と。「テロリストに資金提供をするのか」という問いに彼女はこう答える。「少女たちが昼も夜も強姦されるのを見過ごしている方がよいというのですか?」
 バハール(ゴルシフテ・ファラハニ)の平穏な生活もまたISによって奪われた。弁護士の職を失い、奴隷として売られていた彼女を救ったのが、「あなたたちを必ず助け出す」と宣言する代議士・ダリア・サイードの声だった。立ち上がったバハールは、ヤズディ教徒やクルド自治区政府軍らによって組織された抵抗軍の中で、女性たちと団結し、戦い始める。彼女たちの武器は「失うものがない」こと。内部の政治闘争も家父長的な文化も彼女たちは気にも留めない。「女に殺されると天国に行けない」と信じるイスラム教徒たちの怖れが彼女たちに優越感を与えることになるという皮肉な展開がISを追いつめていく…… 2014年、IS(イスラミックステート)がイラク北西部の村に侵攻し、住民たちの大量虐殺と拉致を行った。この映画は、その事件にもとづいてつくられた。フランスに留学していたバハールと、ジャーナリスト・マチルド(エマニュエル・ベルコ)がフランス語で会話する瞬間、私たちと映画との距離がぐっと縮まり「これはまったくの絵空事ではないのだ」という現実感となって私たちに訴えてくる。そしてこう教えてくれる。どうしていいかわからない混沌とした時代であっても、私たちにできることがきっと何かあるはずだ、と。(Mika Tanaka)

監督:エヴァ・ユッソン
出演:ゴルシフテ・ファラハニ、エマニュエル・ベルコ
2018年/フランス、ベルギー、ジョージア、スイス/111分/フランス語・クルド語・英語・アラビア語

À l’écran

Les filles du soleil d’Eva Husson avec Golshifteh Farahani, Emmanuelle Bercot; 2018, France, Belgique, Suisse, 111 mn, français, kurde, anglais, arabe

http://bahar-movie.com

上映中

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Crédits : 2017 © Partner Media Investment - Left Field Ventures - Good Fortune Films

『ともしび』

順調だと思っていた人生が突然狂ってしまったら。
そしてそれは自分のせいではなく、配偶者が犯した罪が原因だったとしたら。
あなたならどうするだろう?この映画の主人公・アンナ(シャーロット・ランプリング)は、望むべくもなくこの問題に直面してしまう。きっと、よき妻、よき母として懸命に生きてきた人なのだろう。
 舞台はベルギーの地方都市。家政婦の仕事を卒なくこなし、演劇クラスや会員制のスイミングプールに通うアンナの日常には”孤独”がいっぱいに漂う。そして私たちに謎かけをする。アンナの身にいったい何が起こったのだろうか、と。孫の誕生日を祝おうとケーキを作って訪れても、息子から門前払い。わが子から拒絶されたアンナは駅のトイレで号泣するが、刑務所の夫には「孫と楽しいときを過ごした」と優しく嘘をつく。ひとりで食す簡素な料理。上の階からの水漏れで汚れた天井。使えなくなってしまったプールの会員証。アンナを惨めな状況を演出する小道具が次々と登場する。そしてあるとき、アンナは芝居の稽古中、突然台詞が言えなくなってしまい、クラスを飛び出す。自分の心の叫びを聞いてしまった彼女は、どんな行動に出るのだろうか……シャーロット・ランプリングの過去の映画、彼女の私生活を知ってこの映画を観ると、より深い思いが心をよぎる。彼女の澄んだ瞳が、秘密をたたえた湖のように美しくて悲しい。 (Mika Tanaka)

監督:アンドレア・パラオロ
出演:シャーロット・ランプリング、アンドレ・ウィルム
2017年/フランス・イタリア・ベルギー/93分

À l’écran
Hannah d’Andrea Pallaoro avec Charlotte Rampling, André Wilms; 2017, France, Italie, Belgique, 93 mn

http://tomoshibi.ayapro.ne.jp/

Shinjuku Cinéma Qualité 03-3352-5645
http://qualite.musashino-k.jp/
Humain Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
ttcg.jp

上映中

<span class="caps">JPEG</span> - 56.2 kb
Crédits : ©2016 - KG Productions - France 3 Cinéma

『ジュリアン』

「あなたは病気よ」。DVが 原因で別れた夫にそう言い切る妻・ミリアム(レア・ドリュッケール)。夫・アントワーヌ(ドゥニ・メノーシェ)はその言葉を素直に受け止めることができず 「病気はお前の方だ!」と言い返す。ああ、と思った。アントワーヌがもう少しだけ家族の言葉に耳を傾け、自分を見つめることができる性格だったら、彼は暴力を振るうこともなかったし、妻を失うこともなかったのではないだろうかと。夫婦の関係は破綻した。しかし、親子の関係は続く。どんなに暴力的でも、アン トワーヌはジュリアン(トーマス・ジオリア)とジョセフィーヌ(マティルド・オネヴ)の父親であり続ける。妻を失ったアントワーヌにとって、11歳 のジュリアンとの面会だけが自分の支えだ。一方、ジュリアンにとって父との面会は、耐えなければならない試練の時間。やがて、孤独に耐えられなくなったア ントワーヌは、暴力を武器に自分の心の隙間を埋める行動に出る……「私が描きたかったのはモンスターではなく、生身の人間です」と、グザヴィエ・ルグラン監督は語る。アントワーヌは、生まれつき乱暴な性格だったわけではない。彼が育っていく中で、彼自身が生きていく術として、彼自身の判断で「暴力」を選択 したのだと。暴力は弱さと隣り合わせだ。アントワーヌはきっと、弱い人間だったのだろう。自分の弱さを直視できないがために、暴力にすがったのではないだろうか。現役の舞台俳優でもあるルグラン監督は、ギリシャ悲劇を現代に置き換えようと試みた。そしてたどり着いた題材が「家庭内暴力」だったという。

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フランス映画祭2018で来日した、グザヴィエ・ルグラン監督
Crédits : ©Mika Tanaka

フランスでは2日半に1人の割合で女性がDVの 被害に遭っている——ルグラン監督がリサーチを行った時点での統計だ。いちばん安らげるはずの家庭が、命の危険にさらされる場所であるという現実。私たちの悩みや苦しみは、ギリシャ悲劇の時代からずっと続いてきた。でも、この映画は苦しみだけを描いているのだろうか?アントワーヌがジュリアンに向ける一瞬のまなざし、「生まれ変わったんだ」と妻に復縁を乞う姿に、ほんのわずかな光が見えるような気がするのだ。アントワーヌは妻にも子供にも決して無関心ではない。愛の反対が無関心だとすれば、このひと筋の光に希望を託したい。ジュリアンとジョセフィーヌにとって、アントワーヌは世界中でたったひとりの父親なのだから。 (Mika Tanaka)

監督:グザヴィエ・ルグラン
出演:レア・ドリュッケール、ドゥニ・メノーシェ、トーマス・ジオリア、マティルド・オネヴ
2017年/93分

À l’écran
Jusqu’à la garde de Xavier Legrand avec Léa Drucker, Denis Ménochet, Thomas Gioria, Mathilde Auneveux; 2017, 93 mn

https://julien-movie.com/

Bunkamura Le Cinema 03-3477-9264
http://www.bunkamura.co.jp/cinema/

2月22日(金)より

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Crédits : ©2017 LES FILMS DU POISSON - CINEFRANCE - FRANCE 3 CINEMA - VERSUS PRODUCTION - NEED PRODUCTIONS

『あなたはまだ帰ってこない』
1944年のパリ。ナチス占領下にあるこの街で、30歳のマルグリット・デュラス(メラニー・ティエリー)は、夫・ロベールの帰りを待っている。ロベールはレジスタンス活動をしていたため、ゲシュタポに連れ去られてしまったのだ。自分から探し出すことはできず、ただひたすら待つマルグリット……戦時中、”待つ”という静かで長い苦悩を経験した多くの人たちがいる。フィンケル監督がこのテーマを選んだ理由はどこにあるのだろう。
「”待つ”というテーマには、フィンケル監督ご自身の強い思い入れがありました」。主人公を演じたメラニー・ティエリーは、本作に込めた監督の思いをこう語った。「監督のお父さまが、戦時中に連れ去られてしまった家族をずっと待ち続けていらっしゃったからです」。
 いるべき場所にいない家族を待つ人々の苦悩。夫の帰りを待つ妻もいれば、ガス室に送られてしまった娘の帰りを待つ母もいる。スタイリッシュなモノクロの映像と音楽が、心に重い余韻を残していく。原作は、『愛人/ラマン』の翌年に発表された自伝的小説『苦悩』。1940年代半ばにデュラスが書いた日記や手記がそのまま、ほぼ削除されずに掲載されている。戦時中でありながらなお、エネルギッシュで官能的な彼女の輝き!どんな時代であっても、どんな状況であっても、人は「愛」を求め続ける存在なのだろう。映画のラストで、夫を待ち続けたデュラスが出した「結論」を、あなたはどう感じるだろうか。 (Mika Tanaka)

監督:エマニュエル・フィンケル
出演:メラニー・ティエリー、ブノワ・マジメル
2017年/フランス・ベルギー・スイス/126分

À partir du 22 février
La Douleur d’Emmanuel Finkiel avec Mélanie Thierry, Benoît Magimel, Benjamin Biolay; 2017, France, Belgique, Suisse, 126 vmn

www.hark3.com/anatawamada/

Waseda Shochiku 03-3200-8968
http://www/wasedashochiku.co.jp/

2月16日(土)〜22日(金)
※二本立て(当サイトでは、フランス語圏関連作品のみを紹介)

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Crédits : © Agnès Varda - JR - Ciné-Tamaris - Social Animals 2016.

『顔たち、ところどころ』

87歳と33歳。ものすごく年の離れた2人。そんな2人がフランスの村を旅しながら、人々と交流してアート作品を創り出していく。ああ、なんてほのぼのとしたロード・ムービー……といっても、これはフィクションではない。87歳の老婦人はヌーヴェル・ヴァーグの祖母と呼ばれるアニエス・ヴァルダ。そして33歳の青年は世界で注目されているアーティスト、JR(ジェイアール)。この2人が登場人物となって物語を紡いでいくという、なんとも贅沢なドキュメンタリー映画。
  JRのスタジオ付きのトラックで移動し、出会った人たちの顔を撮る。条件は「計画しないこと」。こうして2人の旅は始まる。見えづらくなっていく目に抗うかのように、みずみずしい感性をはじけさせるアニエス。一方、JRは決して外すことのないサングラスの下で、激しい情熱を秘める。炭鉱労働者の村にたった一人で住む女性がいる。独自のこだわりで山羊を育てる牧者がいる。港湾労働者の妻たちがいる。アーティストと市井の人たちの触れ合いが爽やか。計画のない旅は、やがてJRを100歳になる祖母のもとへ向かわせ、そしてアニエスをスイスのとある場所へといざなう……切なくて甘酸っぱいラストシーンの2人は、お互いがお互いを必要としている、おばあちゃんと孫のよう。アニエスの小さい子供のような泣きべそ顔に、見ているこちらもほろりとなってしまう。(Mika Tanaka)

監督:アニエス・ヴァルダ
出演:アニエス・ヴァルダ、JR
2017年/89分/DCP

Du 16 au 22 février

Visages Villages documentaire de et avec Agnès Varda et JR avec Jean-Luc Godard; 2017, France, 89 mn

http://www.uplink.co.jp/kaotachi

3月2日(土)〜8日(金)

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©1966 - Indivision Philippe de Broca

『まぼろしの市街戦』4Kデジタル修復版
舞台は1918年10月 のフランス。第一次世界大戦の末期だ。伝書バトにシェークスピアを読み聞かせる青年がいる。彼の名は通信兵・プランピック(アラン・ベイツ)。そんな彼が 上官に呼び出され、フランス語が話せるという理由だけで、とんでもない任務を命じられる。ドイツ軍がフランスの小さな町に仕掛けた時限爆弾を撤去すること だ。「タラはフライが好き」、「真夜中に騎士が打つ」。そんな不可解な合い言葉とフランス語だけが彼の武器で、カゴの中の伝書バトだけが彼の友達だ。町を 訪れると、爆弾騒ぎで住民は皆避難してしまい、通りはもぬけのから。と思いきや、取り残された精神病院の患者たちとサーカスの動物たちが町を闊歩し、おと ぎ話のような世界が繰り広げられている。彼らは解放感いっぱいに、「いま」を楽しみ、プランピックを「王様」とあがめる。カーニバルさながらの賑やかさの 中、爆発までの時間は刻々と過ぎていく……戦争は愚かなこと。というより、バカバカしいことなのだ。これほど、反戦をわかりやすくさらりと描いた映画が他 にどれだけあるのだろうか。戦争が舞台のはずなのに、笑いがこみあげてくるなんて。ベトナム戦争、学生運動——映画が発表された当時は、ちょうどそんな言 葉が飛び交う時代だった。それから50年ほどが過ぎたというのに、この映画はまったく古びることなく、私たちに強烈なメッセージを届けてくれる。プラン ピックが、スコットランド風のチャーミングな軍服をどうするのか……当時の日本公開版を知る人は、ラストシーンをあらためて思い起こしてすがすがしい気持 ちになれるかもしれない。今回は、日本公開版とは少し違ったラストシーンが楽しめる。最後に語られるとても詩的なひとことを、どうかお聞き逃しなく。 (Mika Tanaka)

監督:フィリップ・ド・ブロカ
出演:アラン・ベイツ、ピエール・ブラッスール、フランソワーズ・クリストフ、ジャン=クロード・ブリアリ、ジュリアン・ギオマール、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド
1966年/102分/DCP
※上映は原板から変換した2K上映

Du 2 au 8 mars
Le Roi de cœur de Philippe de Broca avec Alan Bates, Pierre Brasseur, Geneviève Bujold, Jean-Claude Brialy, Michel Serrault; 1966, France, Italie, 102 mn

http://king-of-hearts-film.com/

3月2日(土)〜8日(金)
特別レイトショー

『追想』デジタル・リマスター版
監督:ロベール・アンリコ
出演:ロミー・シュナイダー、フィリップ・ノワレ、ジャン・ブイーズ、マドレーヌ・オズレー、ヨアヒム・ハンセン
1975年/102分