logo site
フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

Rédaction du journal:
Rédacteur en chef: Éric Priou
Rédaction: Karen, Shigehiro Kobayashi, Utako Kurihara, Rika S., Hikaru Taga

La francophonie au Japon
Franc-Parlerフランス語圏情報ウェブマガジン フラン・パルレ
〒169−0075新宿区高田馬場1−31−8−428
1-31-8-428 Takadanobaba, Shinjuku-ku, 169-0075 Tokyo

Tel/Fax: 03-5272-3467
E-mail:contact@franc-parler.jp
http://franc-parler.jp

logo article ou rubrique
東京で上映されるフランス語圏映画Les films en français à Tokyo
投稿日 2018年1月31日
最後に更新されたのは 2018年11月14日
logo imprimer
Enregistrer au format PDF
Bunkamura Le Cinema 03-3477-9264
 
11月16日(金)より
<span class="caps">JPEG</span> - 35.1 kb
Crédits : © 2016 Fantastic Films, ALL RIGHTS RESERVED.
『バルバラ〜セーヌの黒いバラ〜』
  フランスの国民的シャンソン歌手のひとり、バルバラを完璧に演じようと、一人の女優が健闘している。彼女の名前はブリジット(ジャンヌ・バリバール)。メイクも服装も、バルバラ本人と同じように再現し、バルバラと同じようにピアノを演奏し歌を歌う。『ナントに雨が降る』、『黒いワシ』……1曲1曲に刻印される濃密な人間模様に入り込みながら、ブリジットは次第にバルバラと一体化していく。
  劇中劇を使った入れ子構造。マチュー・アマルリックによるこの構成によって、バルバラの魅力が真夜中に咲く花のようにじっくりとゆっくりと開花する。スタンダードな伝記映画では表現しきれない、バルバラが放つミステリアスな芳香がスクリーンいっぱいに漂う。マチュー・アマルリック自身もまた、映画監督・イヴ(マチュー・アマルリック)として劇中に登場し、ブリジットの集中に水をさす。艶っぽい映像には場違いなイヴの微妙な野暮ったさと、バルバラになりきろうとするブリジットの緊張感。そのコントラストが心地よい。バルバラというひとりの人物の影を追いかけながら、ブリジットとイヴの2人はバルバラの闇に吸い込まれていく。二度と戻れなくなってしまいそうな深い闇。そんな危うさが”バルバラ”の魅力そのものだったのだろう。「奇抜」を「平等」という言葉にかえ、自由という翼で闇をはばたいた女王、バルバラ。映画を観ている間、ブリジットがそうだったように、私たちもバルバラになりきることができるかもしれない。(Mika Tanaka)
 
監督:マチュー・アマルリック
出演:ジャンヌ・バリバール、マチュー・アマルリック
2017年/98分
 
À partir du 16 novembre
Barbara de et avec Mathieu Amalric avec Jeanne Balibar; 20176, France, 99 mn
 
 

 
Human Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
 
11月17日(土)より
<span class="caps">JPEG</span> - 47.2 kb
Crédits : © 2016 - CE QUI ME MEUT- STUDIOCANAL - FRANCE 2 CINEMA
『おかえり、ブルゴーニュへ』
  父の病気を知り、10年ぶりに故郷のブルゴーニュへ帰ってきた長男・ジャン(ビオ・マルマイ)。音信不通だったの兄を迎えたのは、妹のジュリエット(アナ・ジラルド)と、弟のジェレミー(フランソワ・シビル)だ。再会して間もなく父は他界、3人は「相続」という大きな課題に向き合うことに。ばらばらだった兄弟は三位一体となり、父亡き後のワインづくりが始まる。ジュリエットはワインづくりの才がありながら、自信を持てずにいる。ジェレミーはそんな姉の才能を目の当たりにし、自分の力のなさを憂う。そして久々に帰ってきたジャンは、父親との関係を思い出して悩み、オーストラリアにいる妻子との関係にもまた悩む……ワインを愛する三兄弟の絆を軸に描かれる、さまざまな人間模様。街を生きる人々の心の機微をていねいにすくい取ってきたセドリック・クラピッシュ監督が描くブルゴーニュの四季は、情感たっぷりで官能的。回想シーンで登場する三兄弟の子供時代のシーンが愛おしい。
「”ワイン”とは父親そのもの」と、クラピッシュ監督は父との思い出を振り返る。彼の父は子供たちにワインの本質を教えてくれた。若きセドリックとその姉妹は、2年ごとに父に連れられてブルゴーニュを訪れ、ワインをたしなんだ。そのときの記憶が熟成し、こうして美しい家族の映画が完成した。大地に寄り添って生きるブルゴーニュの人々は、とても繊細で、それでいてとても力強くみえる。(Mika Tanaka)
 
監督:セドリック・クラピッシュ
出演:ピオ・マルマイ、アナ・ジラルド、フランソワ・シビル、ジャン=マルク・ルロ、マリア・バルベルデ
2017年/113分/英語・フランス語・スペイン語
 
À partir du 17 novembre
Ce qui nous lie de Ćédric Klapisch avec Pio Marmaï, Ana Girardot, François Civil, Jean-Marc Roulot; 2017, France, anglais, français, espagnol, 113 mn
 
 

 
Theater Image Forum 03-5766-0114
 
11月23日(金・祝)より
 
<アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ>
20世紀の世界文学を揺るがした革命的なムーヴメント<ヌーヴォー・ロマン>の旗手アラン・ロブ=グリエ、幻の映画監督作6本を公開!
 
『不滅の女』※劇場初公開
出演:フランソワーズ・ブリオン、ジャック・ドニオル=ヴァルクローズ、カトリーヌ・ロブ=グリエ
1963年/フランス・イタリア・トルコ/モノクロ/101分
 
『ヨーロッパ横断特急』※劇場初公開
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、マリー=フランス・ピジェ、クリスチャン・バルビエール
1966年/フランス・ベルギー/モノクロ/95分
 
『嘘をつく男』※劇場初公開
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン
1968年/フランス・イタリア・チェコスロヴァキア/モノクロ/95分
 
『エデン、その後』※劇場初公開
出演:カトリーヌ・ジュールダン、ピエール・ジメール、リシャール・ルドウィック
1970年/フランス・チェコスロヴァキア・チュニジア/カラー/98分
 
『快楽の斬進的横滑り』劇場初公開
出演:アニセー・アルヴィナ、ジャン=ルイ・トランティニャン、マイケル・ロンズデール、イザベル・ユペール
1974年/カラー/106分
 
『囚われの美女』
出演:ダニエル・メグイシュ、ガブリエル・ラズール、シリエル・クレール、ダニエル・エミリフォーク
1983年/カラー/85分
 
À partir du 23 novembre
Ŕétrospective Alain Robbe-Grillet
 
L’immortelle; 1963, France, Italie, Turquie, N/B, 101 mn
Trans-Europ-Express avec Jean-Louis Trintignant, Marie-France Pisier, Christian Barbier; 1966, France, Belgique, N/B, 95 mn
L’homme qui ment avec Jean-Louis Trintignant; 1968, France, Italie, Tchécoslovaquie, N/B, 95 mn
L’Eden et Après avec Catherine Jourdan; 1970, France, Tchécoslovaquie, Tunisie, 98 mn
Glissements progressifs du plaisir avec Jean-Louis Trintignant, Isabelle Huppert, Michael Lonsdale; 1974, France, 106 mn
La belle captive; 1983, France, 85 mn
 
 

 
Ciné Switch Ginza 03-3561-0707
 
11月15日(木)まで
<span class="caps">JPEG</span> - 86.1 kb
Crédits : © 2017 OUTSIDE FIMS - PATHÉ PRODUCTION - JOUROR FILMS - SOMECI.
『アラン・デュカス 宮廷のレストラン』
ビストロ、ブラッスリー、そしてミシュランの三ツ星レストラン。世界を舞台に、30店舗以上の店を経営する料理人・アラン・デュカスは、日本でも多くの美食家を虜にしてきた。デュカスの「偉大さ」の秘密を紐解いていくのが、このドキュメンタリー映画だ。フランス・ランド県の農家の子として生まれ育ったルーツ、飛行機事故での唯一の生き残りとして背負った「何か」。彼は彼自身の歴史に向き合い、ひたすら前へ前へと進んできた。
「メー ルより、直接話す方がいい」と、後輩たちに面と向かって率直な意見を言う。批判ではない、創造的な意見交換だ。料理をつくる上で大切なのは「素材、技術、 そしてシェフの魂」。どんなに雲の上の高いところに上っても、デュカスは料理に「心を込める」ことを忘れない。フィリピンのストリート・チルドレンの自立のため、料理人としての訓練を行うことも、ヴェルサイユ宮殿にレストランをオープンすることも、デュカスの人生という1本の線上にあって、「地産地消」という単語も、彼が発すると何倍にもふくよかな香りを放つ。凄い人であるからこそ、凄さをさりげなさに変換させることができるのだろうか。日本、中国、モンゴル、フィリピン、アメリカ、ブラジル……彼の旅をカメラが淡々と追う。京都の割烹で舌鼓を打つシーン、ブラジルのカカオ農場でカカオの殻に水を入れて「これを持って帰ってソルベにしたい」と喜ぶシーン、どれもデュカスの「料理への思い」がつまっていて見ている私たちも嬉しくなってしまう。そんな彼が「新規開店するたびに仕事をやめたくなる」とつぶやくシーンがある。きっとそのとき、私たちはほんの少しだけ、彼の心のそばに 近づけるのかもしれない。(Mika Tanaka)
 
監督:ジル・ドゥ・メストル
出演:アラン・デュカス
2017年/84分
 
Jusqu’au 15 novembre
La quête d’Alain Ducasse de Gilles de Maistre avec Alain Ducasse; 2017, France, 84 mn
 
 

 
Human Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
Shinjuku Musashinokan 03-3354-5670
 
上映中(新宿武蔵野館は11月16日まで)
 
<span class="caps">JPEG</span> - 73 kb
Crédits : ©2016 Mon Ange, All Rights Reserved.
『エンジェル、見えない恋人』
 
「存在する」とはどういうことか?「目」で見えるから、人は存在するのか?見えなければ存在しないのか?——かつて『星の王子さま』を夢中で読んだ経験のある人は、この映画が投げかける問いかけに、懐かしさを覚えるかもしれない。
 
  映画の主人公・エンジェルは、母親のルイーズ(エリナ・レーヴェンソン)だけに見える「無色透明」の存在だ。ルイーズは、生まれてきた透明の赤ちゃんを”Mon ange”(私のエンジェル)と呼び、慈しみ、育てていく。彼の存在を証明する唯一の証は、ルイーズが彼に注ぐ溢れんばかりの「愛」だ。あるとき、心配する母をよそに、エンジェルは外の世界へと飛び出す。そのとき、彼に”Bonjour ! “と声をかける少女がいた。盲目の少女・マドレーヌとエンジェルと恋の物語はこうして始まる……ハンナ・ブードロー、マヤ・ドリー、フルール・ジフリエ。幼少期、十代、成人と、3人の女優が演じるマドレーヌは、ピュアで繊細で、おとぎ話のお姫様のよう。まっすぐに伸びる赤毛とぬけるような白い肌が印象的だ。やがて、マドレーヌは手術によって視力を得て、エンジェルが見えない存在であることを知る。閉ざされた2人だけの世界に埋没していく生き方もあったかもしれない。しかし、マドレーヌがエンジェルに提案したのは、2人の存在を多くの人に知らしめる、真逆の生き方だった。最初のシーンと最後のシーンで流れるスタンダード曲”All the Way”の歌詞が、エンジェルとマドレーヌの関係そのものを物語っていて、胸がきゅんとなる。 (Mika Tanaka)
 
監督:ハリー・クレフェン
出演:フルール・ジフリエ、マヤ・ドリー、エリナ・レーヴェンソン
2016年/ベルギー/79分
 
Jusqu’au 16 novembre
 
Mon ange de Harry Cleven avec Fleur Geffrier, Maya Dory, Elina Löwensohn; 2016, Belgique, 79 mn
 
 

 
Uplink 03-6825-5503
 
上映中
 
<span class="caps">JPEG</span> - 68.7 kb
Crédits : © Kaléo Films
『ヴァンサンへの手紙』
 
「魂で聴けるなら、聞こえなくて何の問題がある」
「本当に問題なのは有識者の聞く耳を持たない姿勢だ」
  ろう者の集会に招かれたヴィクトル・ユゴーの、この言葉にはっとする。
「聞 く」とはどういうことなのか?話を聞き流すだけで、話し手を理解する姿勢がなければ、聞くことに何の意味があるだろうか。自己を否定され、深い孤独を知っているろう者の方が、もしかすると聴者よりも人の心を理解する力があるのではないかと感じる。レティシア・カートン監督は、1990年代の後半にろう者のヴァンサンと出会い、ろう者のドキュメンタリー映画を2人でつくろうと約束。しかし、ヴァンサンは10年前に自らの命を絶ってしまう。ろう者として、LGBTとして生き続けたヴァンサンへ文を綴るように、レティシアは映画を撮り続けた……なりたい自分になるためにさまざまな壁を乗り越え、教師になったステファヌ。親の愛を信じられず、親からの拒絶を感じているパトリック。芝居の稽古にいそしむレヴェント。この映画に出るろう者たちは、決してあわれむべき障害者ではない。1人ひとりに個性があり、ろう文化という豊かなバックグラウンドがある。
  本作を日本に配給したのは、映画監督であり、自身もろう者である牧原依里さん。牧原さんは、私たちに”最初の一歩”を踏み出す機会を与えてくれた。もしあなたが聴者なら、映画を観ることでろう者に対する理解の扉を開けたことになる。もしあなたがろう者なら、この映画で、新しい仲間たちと出会うことができる。”J’avancerai vers toi avec les yeux d’un sourd”(ろう者の視点であなたに寄り添う)という美しい原題は、ケベック出身のシンガーソングライター・映像作家のリシャール・デジャルダンの曲の、“Quand j’aime une fois, j’aime pour toujours” (1度好きになったら、永遠に好きになる)という歌詞からヒントを得たという。ヴァンサンへ綴った長い手紙が、無事天国に届きますよう。 (Mika Tanaka)
監督:レティシア・カートン
2015年/112分/フランス語・フランス手話/ドキュメンタリー
 
À l’écran
J’avancerai vers toi avec les yeux d’un sourd documentaire de Laetitia Carton; 2015, France, 112 mn
 
 

 
K’s cinéma 03-3352-2471
 
上映中
 
<span class="caps">JPEG</span> - 69 kb
Crédits : © 1966 – Indivision Philippe de Broca
『まぼろしの市街戦』4Kデジタル修復版
舞台は1918年10月 のフランス。第一次世界大戦の末期だ。伝書バトにシェークスピアを読み聞かせる青年がいる。彼の名は通信兵・プランピック(アラン・ベイツ)。そんな彼が 上官に呼び出され、フランス語が話せるという理由だけで、とんでもない任務を命じられる。ドイツ軍がフランスの小さな町に仕掛けた時限爆弾を撤去すること だ。「タラはフライが好き」、「真夜中に騎士が打つ」。そんな不可解な合い言葉とフランス語だけが彼の武器で、カゴの中の伝書バトだけが彼の友達だ。町を 訪れると、爆弾騒ぎで住民は皆避難してしまい、通りはもぬけのから。と思いきや、取り残された精神病院の患者たちとサーカスの動物たちが町を闊歩し、おと ぎ話のような世界が繰り広げられている。彼らは解放感いっぱいに、「いま」を楽しみ、プランピックを「王様」とあがめる。カーニバルさながらの賑やかさの 中、爆発までの時間は刻々と過ぎていく……戦争は愚かなこと。というより、バカバカしいことなのだ。これほど、反戦をわかりやすくさらりと描いた映画が他 にどれだけあるのだろうか。戦争が舞台のはずなのに、笑いがこみあげてくるなんて。ベトナム戦争、学生運動——映画が発表された当時は、ちょうどそんな言 葉が飛び交う時代だった。それから50年ほどが過ぎたというのに、この映画はまったく古びることなく、私たちに強烈なメッセージを届けてくれる。プラン ピックが、スコットランド風のチャーミングな軍服をどうするのか……当時の日本公開版を知る人は、ラストシーンをあらためて思い起こしてすがすがしい気持 ちになれるかもしれない。今回は、日本公開版とは少し違ったラストシーンが楽しめる。最後に語られるとても詩的なひとことを、どうかお聞き逃しなく。 (Mika Tanaka)
 
監督:フィリップ・ド・ブロカ
出演:アラン・ベイツ、ピエール・ブラッスール、フランソワーズ・クリストフ、ジャン=クロード・ブリアリ、ジュリアン・ギオマール、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド
1966年/102分/DCP
※上映は原板から変換した2K上映
 
À l’écran
 
Le Roi de cœur de Philippe de Broca avec Alan Bates, Pierre Brasseur, Geneviève Bujold, Jean-Claude Brialy, Michel Serrault; 1966, France, Italie, 102 mn
 
 

 
Uplink Shibuya 03-6825-5503
 
上映中
<span class="caps">JPEG</span> - 105.8 kb
Crédits : © Agnès Varda - JR - Ciné-Tamaris - Social Animals 2016.
『顔たち、ところどころ』
 
87歳と33歳。ものすごく年の離れた2人。そんな2人がフランスの村を旅しながら、人々と交流してアート作品を創り出していく。ああ、なんてほのぼのとしたロード・ムービー……といっても、これはフィクションではない。87歳の老婦人はヌーヴェル・ヴァーグの祖母と呼ばれるアニエス・ヴァルダ。そして33歳の青年は世界で注目されているアーティスト、JR(ジェイアール)。この2人が登場人物となって物語を紡いでいくという、なんとも贅沢なドキュメンタリー映画。
  JRのスタジオ付きのトラックで移動し、出会った人たちの顔を撮る。条件は「計画しないこと」。こうして2人の旅は始まる。見えづらくなっていく目に抗うかのように、みずみずしい感性をはじけさせるアニエス。一方、JRは決して外すことのないサングラスの下で、激しい情熱を秘める。炭鉱労働者の村にたった一人で住む女性がいる。独自のこだわりで山羊を育てる牧者がいる。港湾労働者の妻たちがいる。アーティストと市井の人たちの触れ合いが爽やか。計画のない旅は、やがてJRを100歳になる祖母のもとへ向かわせ、そしてアニエスをスイスのとある場所へといざなう……切なくて甘酸っぱいラストシーンの2人は、お互いがお互いを必要としている、おばあちゃんと孫のよう。アニエスの小さい子供のような泣きべそ顔に、見ているこちらもほろりとなってしまう。(Mika Tanaka)
 
監督:アニエス・ヴァルダ
出演:アニエス・ヴァルダ、JR
2017年/89分/DCP
 
À l’écran
 
Visages Villages documentaire de et avec Agnès Varda et JR avec Jean-Luc Godard; 2017, France, 89 mn
 
 

 
Shimotakaido Cinéma 03-3328-1008
 
11月17日(土)〜23日(金)19:20
 
<span class="caps">JPEG</span> - 54.2 kb
© 2017 Blue Monday Productions
『若い女』
 
「八方ふさがり」とは、こんな状況を言うのだろう。
  写真家の恋人のミューズとして、10年間、何不自由ない生活を送ってきたポーラ(レティシア・ドッシュ)。そんな彼女に突然の転機が訪れる。恋人のジョアキムから突然別れを告げられ、路頭をさまようはめに。大学を中退し、ジョアキムの被写体以外にこれといったキャリアもないまま31歳となった彼女に、パリの街は冷たい。音信不通の母と久々に連絡を取ろうとするが、その母もポーラをかたくなに拒絶する。やっとの思いでみつけた仕事は、住み込みのベビーシッターとランジェリーショップの店員という、ダブルワーク。
  ポーラがあらたに出会う女性たちは誰もたくましく生きている。シングルマザーとその娘、博士論文を執筆中の学生、元同級生と名乗るLGBTの女性……  みんな、自分の足で立ってパリの地を踏みしめている。孤独だのさみしいだのとつぶやくひまもなく、前へ前へと進んでいる。映画の冒頭では錯乱状態で”空っぽ”に 見えるポーラが、少しずつ自分を取り戻し美しく変貌していくさまを見ているとわくわくしてくる。映画の最後にうつる、自立したパリジェンヌの目の輝きは宝 石のようにきらきらしている。レオノール・セライユ監督をはじめ、撮影、サウンド、編集、作曲等、製作スタッフは全員女性。”Jeune femme(若い女)”というタイトルのとおりだから、この映画はこんなにも思い切りがよくてすかっとするのかもしれない。パワフルな女性たちの中でひときわ映えるのが、高学歴の警備員・ウスマン(スレイマン・セイ・ンディアイ)。娘をいとおしむシングル・ファーザーぶりがとても素敵。(Mika Tanaka)
 
監督:レオノール・セライユ
出演:レティシア・ドッシュ、グレゴワール・モンサンジョン、スレイマン・セイ・ンディアイ、ナタリー・リシャール
2017年/97分
 
Du 17 au 23 novembre
Jeune femme de Léonor Serraille avec Laetitia Dosch, Grégoire Monsaingeon, Souleymane Seye Ndiaye, Nathalie Richard; 2017, France, 97 mn
 
 
12月1日(土)より
<span class="caps">JPEG</span> - 55.4 kb
『負け犬の美学』
 
40代後半のボクサー、スティーブ(マチュー・カソヴィッツ)。戦績は13勝3分33敗とぱっとせず、美容師の妻・マリオン(オリヴィア・メリラティ)の収入とレストランのアルバイトでかろうじて生計を立てている。子供は2人。 上の娘オロール(ビリー・ブレイン)はボクサーの父が大の自慢だ。スティーブは、「パリの学校でピアノを習いたい」というオロールの夢を叶えたいが、先立 つ物がない。妻の反対をよそに、彼は危険な仕事を請け負う決心をする。欧州チャンピオン・タレク(ソレイマヌ・ムバイエ)のスパーリング・パートナーだ。 闘争心みなぎる選手と日々向き合い、ボコボコにされるスパーリング・パートナーの仕事は、本番の試合以上に過酷だ。しかし、ボクサーとしての誇りと娘への 愛が、スティーブの試練を支える。いつしかスティーブは、タレクの信頼を手にする。「前座試合に出てみないか?」タレクの声かけで引き受けた試合は、彼に とって50戦目。それは、妻と約束した引退試合のタイミングだった……リングでの熾烈な争いも、ス ティーブの苦悩も、静かで抑制のきいたトーンで映し出される。そんな映像とオロールが演奏するピアノの演奏と相まったとき、神聖な何かが浮き上がって見え る気がする。負け続けてもボクサーであることから逃げなかったスティーブ。「勝つ」ことよりももっと大切な宝物が、彼の心の中にあって、リングを降りてな おキラキラと輝き続ける。そんな宝物を分かち合うことができる彼の家族は本当に誇らしい!
  ロビン・ディーキン、ジョニー・グリーブズ、ピーター・バックリー。エンドロールでは、負け続けた実在のボクサーたちのリング上の勇姿と戦績が流れる。サミュエル・ジュイ監督が贈る彼らへの敬意と賛辞に、心洗われる。(Mika Tanaka)
 
監督:サミュエル・ジュイ
出演:マチュー・カソヴィッツ、オリヴィア・メリラティ、ソレイマヌ・ムバイエ、ビリー・ブレイン
2017年/95分
 
À partir du 1er décembre
Sparring de Samuel Jouy avec Mathieu Kassovitz, Olivia Merilahti, Souleymane M’Baye, Billie Blain; 2017, France, 95 mn
 

チップお問い合わせ チップ管理ページ チップ RSS

2018-2018 © フラン•パルレ Franc-Parler - All right reserved/Tous droits réservés
ページ先頭へ
SPIP で制作されたサイト
使用したテンプレートは ESCAL 4.1.26